株式会社AccuTech



第6話 INVOLUTEギアのモデリング   (09/06/29掲載)

みなさん、ギアのモデリングはどのように行っていますか? 他の歯型作成ソフトからDXFデータ等で歯型をインポートして作成するのが簡単ですが、Pro/E上で正確なインボリュート曲線の描画が可能です。リレーション機能を上手く使えば、モデルをひとつだけ作っておけば、モジュールや歯数の変更はとても簡単に出来ます。

では、パートを新規作成して、基本となる諸元のパラメータを作りましょう。<ツール>−<パラメータ>とクリックして、M(モジュール)、Z(歯数)、H(厚み)、A(圧力角)など必要なパラメータを追加します。次に基準となる円をスケッチします。スケッチした円に先ほどのパラメータを使ってリレーションを追加します。ピッチ円直径d=M*Z、基礎円直径=d*
cos(A)、歯先直径=d+2*M、歯元直径=d-2.5*Mをリレーションとして追加します。

図1いよいよインボリュート曲線です。データムカーブ挿入メニューの
<方程式使用>を使います。直交座標系を選び、方程式として

x=d*cos(A)/2*(cos(t*360)+2*pi*t*sin(t*360))
y=d*cos(A)/2*(sin(t*360)-2*pi*t*cos(t*360))
z=0


を入力します。ここでtは0〜1まで変化する変数です。曲線の位置を0度位置にする為、曲線を移動します。移動する角度はスケッチで割り出し、移動の角度にリレーションを追加しましょう。

1歯半分の突起を作り、それを平面TOPでミラーコピーします。根元Rをつけたら、突起からR付けまでのフィーチャーをグループ化してパターン化します。

図2必要なリレーションを追加して条件を整えます。出来上がりはこんな感じです。パラメータを変更して再計算させると、必要な諸元のインボリュート平歯車のモデリングの完成です。