第2話 テンプレートファイル (06/10/2掲載)
Pro/Eで初めに部品ファイルやアッサンブリファイルを作る場合に、各種設定を反映済みのテンプレートファイル(スタートファイルなど
とも呼びます)を作っておくと便利です。他のCADでもほぼ同様ですね。PTC社にPro/Eの設定を依頼している企業様にでは、既に設定済みになっていると思います。
但し、そのままで使いやすいかは分かりませんが。ここでは、何も無い状態から、テンプレートファイルを作る方法を書いて行きます。
テンプレートファイルを作成するPro/Eのバージョンは、これから使用して行く予定の一番古いバージョンで作成してください。まず、パートファイル(部品ファイル)から説明します。Pro/Eを立ち上げたら、上部メニューから「ファイル」−「新規」と選びます。ファイル作成ポップアップダイアログが開いたら、一番下の「デフォルトテンプレート使用」のチェックボックスをオフにします。ファイル名はお好みで付けてください。設定精度をファイル名にしたりも、分かりやすいかもしれません。「OK」ボタンをクリックすると、新規ファイル作成オプションダイアログが表示されます。テンプレートは「空」を選択してパートを開きます。
では、部品テンプレートファイルの設定を進めましょう。まず、精度設定とシステムの単位系を指示しましょう。精度は絶対精度の
0.001がお薦めです。単位系は使い方に応じて力(Force)か質量(マス)を選べますが、構造解析ソフトPro/Mechanichaがインストールされていない環境では
質量を選ぶのが妥当でしょう。多分使いやすい単位系は、カスタム設定することとなると思います。次に座標系と基準面を作ります。座標系はデフォルトで作り、
基準面は座標系オフセットでX,Y,Zそれぞれ"0(ゼロ)"で作成します。それぞれの平面に名前を付け直すとモデリング時に方向が分かりやすくなります。
2d図面ではXY平面しか相手にしていませんが、これをFRONTと名づけて、XZ平面をTOP、YZ平面をSIDEとするのが私の好きな設定です。また、X,Y,Zの軸を作成
しておいても良いかもしれません。図面作成時に基準として表示させるのが軸になる為です。但し、データの基準が図面基準になるかは何とも言えませんが。
次に、レイヤーを設定しましょう。良く使うレイヤーの名前は、大規模なアッセンブリデータの中でも見つけやすくする必要があります。
基本レイヤーには、その名前の頭に数字を付けると見つけやすく、表示非表示の設定も簡単になります。私のレイヤー名の付け方は、部品ファイルでは
このように、アッセンブリファイルではこのようにしています。
単に名前だけ付けたレイヤーは、設計途中で追加作成して行くレイヤーに埋もれてしまい、大規模なアッセンブリデータ時に使いずらくなってしまいます。
また、各レイヤーには必要な条件(デフォルトレイヤータイプを関連付ける)を付けましょう。
このようにして作成したファイルは、c:\ptc\pro_stds\などの適当な設定ファイル格納場所を作り、その下に分かりやすいフォルダー
(例えばc:\ptc\pro_stds\start_files)を作り、分別して保存しておくと、config.proで指定するのも各ファイルを編集するのも楽になります。Pro/Eの場合、
1回/年程度の頻度でバージョンアップがある為、各バージョンのロードポイントごとに設定ファイルを置くのは合理的では無いと思います。なので、
このような管理をしています。
アッセンブリテンプレートも、ほぼ同様な手順で作成できます。レイヤーにアッセンブリメンバー(部品)を入れると良いと思います。
下のテンプレートファイルをPro/Eで開いて頂くと、この説明を見るより理解が早いかもしれませんね、笑。
テンプレートが出来たら、config.proでテンプレートとして有効にしましょう。下記設定をconfig.proに追加してください。
start_model_dir c:\ptc\pro_stds\start_files template_designasm C:\ptc\pro_stds\start_files\accu-start_asm.asm template_solidpart C:\ptc\pro_stds\start_files\accu_part-1e-3.prt template_sheetmetalpart C:\ptc\pro_stds\start_files\startshmtl.prtこれで新規部品やアッセンブリを作るときに出てくる、ダイアログの一番下の「デフォルトテンプレート使用」チェックボックスをオンにしておけば、 指定のテンプレートがリネームされて新規ファイルになります。
もっと詳しいPro/Eの設定などは、web検索するといくつか出てくると思います。その中でも
龍菜様のホームページは、大変役立つのではと思います。